前回、つい流行に乗って書いてしまった感がありました。
35歳でSEを続けている未来が見えない。
もともと
35-SEを購入する予定はなかったのですが、レンズ交換式ではないフィルムカメラは欲しいと考えていました。
古くて貴重なカメラに対して、今さらレビューなどと言うのはおこがましいのですが、購入したからに馴れ初めを書いておこうと思います。使用感はまた後日。まずは外観レビューということで。
35-SEとの出会い
ある日、仕事に体力を奪われ、やっとの思いで帰宅し、帰宅後に寝るわけでも何かをするわけでもなく、ただただぼーっとしていました。
4時半起きして帰宅が0時頃。思考力が低下したようです。
誤操作でたまたまメルカリのアプリをタップすると、お知らせ欄がピコピコしていました。
どうやら1,000ポイント貰ったらしいのです。以前カメラを売ったときのキャンペーン?よくわかりません。
「フィルムカメラ」のカテゴリを安い順でひたすらぼーっとスクロールして遊び始めるのも必然です。これは検索条件を保存してあります。普段からもよくやる遊びでした。
ふと目に留まったカメラ。それが35-SEでした。
35-SEのスペック
見つけた時点で購入するつもりは全くなかったのですが、見た目が気になったのでググってみることにしました。
ググるとわかったのですが、名機っぽいのです。
メーカーはFujica、つまりFUJIFILMのことです。フジの病に罹患している私は心臓の高鳴りを感じました。
1959年発売で、実に60年前の機種となります。今年は2019年、還暦です。
レンズシャッター方式のカメラで、1/1000秒を世界で初めて実現したカメラとのことでした。
FUJINONレンズ搭載。焦点距離は4.5cm、つまり45mmの単焦点を搭載。同機種でF1.9とF2.8のモデルがあようでした。(これが後にトラブルを生みます。)
描写力が抜群に優れていて、当時の最高峰Leica ズミクロンを凌ぐ解像力があるらしいのです。
レンズ交換式ではないため、通常はレンズ交換ができないのですが、摘出手術をして一眼レフ用に改造手術を施す人も多かったそうです。
35-SEの外観
おかしなことに、数日経ってカメラが届きました。
1959年発売とあって、クラシカルなボディ。コンパクトそうな見た目とは裏腹に、意外と重量があります。金属の塊という感じ。
前面を見るとつぶつぶがある。これが露出計。セレンという太陽光電池のようなもので、バッテリー不要で半永久的に露出計が稼動してくれる。
サビや断線で通電しなくなると露出計が止まる。でも発電はしているはずなので、半永久的に使える。OLYMPUS TRIP 35とか、PEN EEとか、同じ方式。バッテリー不要というのはポイントが高いです。
通常のフィルムカメラだと、フィルムの巻き上げレバーとカウンターは本体上部にあることが多いのですが、35-SEでは底部にあります。ローライ35シリーズなんかも同様でしたよね。
背面を見るとダイヤルがありますが、これはピント調整のためのもの。
ダイヤルを回すことで、レンズ全体が繰り出したり、引っ込んだりします。距離指標の表示は被写界深度の確認もできます。
フィルムの巻き戻しクランクは本体上部でも底部でもない、側部にあります。
わざわざ複雑な設計にするなんて、変態性が高いですね。要するに、このFujica 35-SEは、いろいろと変わったカメラなのです。
ここからは使い方も含めて書いていこうと思います。
まず、レンズのダイヤルを回して、シャッタースピードを決めます。その後にF値を決めます。これで露出が決まりますね。
通常はシャッタースピードのダイヤルを回すと、F値も連動して変化していく。つまり、露出を維持してくれるので、いわゆるシャッタースピード優先モードということになります。
F値のダイヤルをマニュアルで決めることもできるので、フルタイムマニュアルで使えます。
レンズ前面にはCITIZENと刻印がある。時計のCITIZENのこと。当然、時計は内蔵されていない。では、何の刻印なのかと言うと、シャッター機構の設計がCITIZENらしい。
F1.9がこちら。
F2.8がこちら。
・・・あれ?2台?
35-SE落札の裏話
そう、なぜかF1.9もF2.8も手元にあります。
メルカリで購入した際に、
商品説明には「F1.9」と記載があったのに、写真をよく見ると「1:2.8」と刻印がありました。私の確認不足でもあるのですが、何せ気がついたのは発送後。
気が付いてからすぐに指摘したのですが、音信不通になりました。(取引終了後に連絡がありました。)
発送手続きまではやり取りが迅速だったのに、「写真が正しいのか、それとも別の個体の写真なのか」と聞いたら音信不通になったのでした。
しかも、シャッター不良だったし。
というわけで、1台目がこれです。
私はキレました。キレて、ヤフオク!に突撃しました。
ヤフオク!はヤフオク!で、最大1,500円引きのクーポンが手元にあるのは知っていましたし、期間限定のTポイントもありました。
だから確実に「F1.9」である個体を落札しました。
出品者はあまりカメラに詳しくなさそうだったので、動作には期待せず、とりあえずレンズが欲しいと考えました。
どうせ使えないだろうと思っていたので、1/3の金額の値下げ交渉をして購入しました。
それでも怒りは収まらず、レンズに塵混入のジャンク品も購入しました。「F2.8」の個体です。カビじゃなければ清掃すればいい。カビでも頑張って掃除すればいいか。
ダメなら部品取りにすればいいし、分解して勉強するのも良いと考えました。
あ、そうそう、レンズフードが付属していたんだ。これは嬉しい。つまりレンズフードを買ったと思えばいいのです。
これで3台目です。
二重像が見えなかったので、軽く分解してみたら、内部で小さなミラーが外れていました。接着剤で止めればいいんだと思いますが、それは調べてから試してみるつもりです。
おまけに、状態が良さそうなジャンク品を購入しました。こちらは「F1.9」。
全体的に状態が良さそうだったのですが、商品説明によれば開放にしようとしたらF5.6止まりになってしまうとのこと。
4台目は配送中です。手元に届くのが楽しみです。
まとめ
ポイントとかクーポンとか色々と使ったので、実際には6,000円程度しかお財布は痛んでいません。1台1,500円と考えたらまぁ妥当でしょうか。レンズフードも手に入ったし。
最初の出品者に対する怒りはありますが、メルカリを利用するリスクは承知していたので勉強代ですかね。(評価は最高を付けなかったとだけ。)
壊れていても自分で分解してみたり、部品取りに使えればオーケーなのです。
作例が撮れたら改めて記事にまとめてますので、気になる方はお楽しみに。