フィルムって良いよねって再認識して、物欲に任せてやっちゃった話
abc
海と猫と週末写真家
35歳でSEを続けている未来が見えない。もともと35-SEを購入する予定はなかったのですが、レンズ交換式ではないフィルムカメラは欲しいと考えていました。 古くて貴重なカメラに対して、今さらレビューなどと言うのはおこがましいのですが、購入したからに馴れ初めを書いておこうと思います。使用感はまた後日。まずは外観レビューということで。
レンズ交換式ではないため、通常はレンズ交換ができないのですが、摘出手術をして一眼レフ用に改造手術を施す人も多かったそうです。オールドレンズでもシャープな解像度を求める人に。昭和の時代写真誌でのレンズ性能比較で伝説の数値をたたき出したのが有名なズミクロンf2です。しかし70年代末の写真工業誌の特集で、そのズミクロンを「超えた」中心解像力を示したレンズが「唯一」あるのをご存知でしょうか?ぜひ当ててください。 pic.twitter.com/few3oagYYz
— oldlens (@oldlens) 2019年2月4日
1959年発売とあって、クラシカルなボディ。コンパクトそうな見た目とは裏腹に、意外と重量があります。金属の塊という感じ。
前面を見るとつぶつぶがある。これが露出計。セレンという太陽光電池のようなもので、バッテリー不要で半永久的に露出計が稼動してくれる。
サビや断線で通電しなくなると露出計が止まる。でも発電はしているはずなので、半永久的に使える。OLYMPUS TRIP 35とか、PEN EEとか、同じ方式。バッテリー不要というのはポイントが高いです。
通常のフィルムカメラだと、フィルムの巻き上げレバーとカウンターは本体上部にあることが多いのですが、35-SEでは底部にあります。ローライ35シリーズなんかも同様でしたよね。
背面を見るとダイヤルがありますが、これはピント調整のためのもの。
ダイヤルを回すことで、レンズ全体が繰り出したり、引っ込んだりします。距離指標の表示は被写界深度の確認もできます。
フィルムの巻き戻しクランクは本体上部でも底部でもない、側部にあります。
わざわざ複雑な設計にするなんて、変態性が高いですね。要するに、このFujica 35-SEは、いろいろと変わったカメラなのです。
ここからは使い方も含めて書いていこうと思います。
まず、レンズのダイヤルを回して、シャッタースピードを決めます。その後にF値を決めます。これで露出が決まりますね。
通常はシャッタースピードのダイヤルを回すと、F値も連動して変化していく。つまり、露出を維持してくれるので、いわゆるシャッタースピード優先モードということになります。
F値のダイヤルをマニュアルで決めることもできるので、フルタイムマニュアルで使えます。
レンズ前面にはCITIZENと刻印がある。時計のCITIZENのこと。当然、時計は内蔵されていない。では、何の刻印なのかと言うと、シャッター機構の設計がCITIZENらしい。
F1.9がこちら。
F2.8がこちら。
・・・あれ?2台?
私はキレました。キレて、ヤフオク!に突撃しました。
ヤフオク!はヤフオク!で、最大1,500円引きのクーポンが手元にあるのは知っていましたし、期間限定のTポイントもありました。
だから確実に「F1.9」である個体を落札しました。
出品者はあまりカメラに詳しくなさそうだったので、動作には期待せず、とりあえずレンズが欲しいと考えました。
どうせ使えないだろうと思っていたので、1/3の金額の値下げ交渉をして購入しました。
それでも怒りは収まらず、レンズに塵混入のジャンク品も購入しました。「F2.8」の個体です。カビじゃなければ清掃すればいい。カビでも頑張って掃除すればいいか。
ダメなら部品取りにすればいいし、分解して勉強するのも良いと考えました。
あ、そうそう、レンズフードが付属していたんだ。これは嬉しい。つまりレンズフードを買ったと思えばいいのです。
これで3台目です。
二重像が見えなかったので、軽く分解してみたら、内部で小さなミラーが外れていました。接着剤で止めればいいんだと思いますが、それは調べてから試してみるつもりです。
おまけに、状態が良さそうなジャンク品を購入しました。こちらは「F1.9」。
全体的に状態が良さそうだったのですが、商品説明によれば開放にしようとしたらF5.6止まりになってしまうとのこと。
4台目は配送中です。手元に届くのが楽しみです。
