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【バケペン】令和だからこそ中判フィルム!PENTAX 67購入1年目のフィルム別作例

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バケペン沼在住のabc(@dabcphoto)です。 早いものでバケペンことPENTAX 6×7を購入して1年ほど経過しました。 色々なフィルムを使ったことで、好みのフィルムもわかってきました。 総撮影枚数は約500枚。その中から選りすぐりの写真をフィルム別にまとめたいと思います。 まずはバケペンの基礎知識から。 読み飛ばす場合は目次からジャンプしてください!
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バケペンことPENTAX 6×7とは

1969年7月に発売された中判フィルムカメラです。 数々のマイナーチェンジを繰り返しながら、1998年11月に後継機67Ⅱが発売されるまで約30年間に渡って販売されました。(なお、67Ⅱは2009年10月に生産終了) 現在手に入るのは中古品。長きに渡り販売されたカメラのため、仕様も名称も変わっていたりして、何ともまあ奥の深いカメラです。 120フィルム、いわゆるブローニーフィルムを使う一眼レフカメラです。とにかくデカい。バカでかい。 バケペンの撮影フォーマットは名前の通り6:7なのが特徴で、ネガは6cm×7cmと超巨大。一般的な135フィルムを使うカメラとは明らかに一線を画すサイズです。 シリーズ通じて付いている愛称はバケペン「バケモノみたいなペンタックスのカメラ」ということで、昔から親しまれているようです。 マイナーチェンジを重ねているため、外観も機能も変わっています。 私が入手したのは「6×7」表記でミラーアップ機能が付いているもの。1976年から販売された仕様らしいです。

バケペンの外観

見慣れた一眼レフの外観です。 上部はシンプル。左からシャッタースピードダイヤル兼ISO感度ダイヤル、大きなペンタ部、小さな露出計スイッチ、シャッターボタン、フィルム巻き上げノブ。 背面です。フィルムカメラなので当然モニターはありません。

バケペンとGRⅢの比較

バケペンのレンズは、いわゆる35mm換算するためには焦点距離を1/2程度で考えます。 私が最初の一本目に選んだ55mmのレンズは、35mm換算すると約27.5mmとなります。 28mmといえば、広角のスナップシューターGRシリーズがライバルでしょう。
GRⅢ 6×7
ブランド表記 RICOH ASAHI PENTAX
サイズ (幅)×(高)×(厚)mm 約109.4×61.9×33.2mm (操作部材、突起部を除く) 約190×約160×約200 (ざっくり計測による)
重量 約257g (バッテリー、 SDカード含) 重い
センサーサイズ 23.5mm×15.6mm 約70mm×約60mm
有効画素数 約2424万画素 原子レベルで 計測不能?
ISO感度 ISO100~102400 装填フィルムによる
記録媒体 内蔵メモリー(約2GB) SDカード等 120フィルム
記録可能枚数 150枚 ※8GBにRAW記録 24M(6000 x 4000) 10枚
手ブレ補正 3軸補正 マッスル
バケペンは手元の定規でざっくり計測なので、あくまでも参考値として見てください。 GRⅢのデータは公式サイトの仕様を参照してしています。
GR III / 仕様 / 製品 | RICOH IMAGING http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/gr-3/spec/

フィルム別作例

特に表記なければすべて手持ちでの撮影です。 バケペンは重いので一脚・三脚が必要と思われがちですが、1/15秒までは手持ちでなんとか撮影できると思います。

FUJFILIM PRO160NS

8ロール使用しました。 135フィルムがないため、中判カメラを持つ者しか使用が許されないフィルム。120フィルムの中ではお値段が控えめです。

愛猫ロッキー。瞳の写りに感動。これがフィルムという衝撃。

愛猫エポ。ひげの描写、もふもふの描写がすごいでしょう。

野良にゃん。色付いた葉っぱがキラキラしていて美しい。

北鎌倉。右上のハイライトから左下のシャドウまで潰れることないラティチュード

北鎌倉。和のシーンにはフィルムが合う気がしませんか?

成就院から由比ヶ浜を望む。シャドウが潰れたかと思ったけど、潰れない。

御霊神社と江ノ電。緑の色合いが美しいし、窓ガラスの反射も好き。

御霊神社の絵馬。さすが中判というボケ。ピント面が薄い。

海蔵寺の障子。白のグラデーションを見てほしい。

夕暮れ時の江ノ島。曇ってるからどうかと思ったけど、雲の微妙な違いが写る。

由比ヶ浜。ラティチュードの広さがわかる。

鵠沼海岸。静かな夕暮れ。海面と砂浜の反射が美しい。

京都タワー。2秒程度の超秒露光。シャッタースピードが1秒を超えると勘頼み。※三脚使用

稲村ヶ崎の名店MAIN。テーブルフォトだっていけます。

安いけどよく写る。PRO160NS。

FUJIFILM PRO 400H

4ロール使用しました。 Twitterを見ていると使っている方が多い印象。青白いイメージだけど、そこはスキャン次第。透明感のある写真を撮るのが得意だと思います。

七里ヶ浜。爽やかな印象。ドレスが飛ぶことなく写っている。

野良にゃん。シャッター音が大きいのでびっくりさせてしまった。

興福寺。あとでVelviaの紅葉があるので比較してほしい。PRO400Hは優しい色合い。

濡れた石の艶が美しいのわかる?

手水舎。正直暗くて写らないかと思っていたけどしっかり写る。立体感。

京都駅のイルミネーション。フィルムだと難しいと思うかもしれないけど、いけるよ。※三脚使用

鵠沼海岸。青空のグラデーションと石畳の反射を見てほしい。

鵠沼海岸。優しい色。エモエモ。

鵠沼海岸。高い波に挑む少年。空の色を見てほしい。

鵠沼海岸。やはり空の色を見てほしい。ワンちゃんがこっちを見ている。

鵠沼海岸。空のグラデーション。こういう色も出せる。

スキャンによって大きく変わるフィルムだと思うので、いろいろなお店で試してみてほしいです。

FUJIFILM PROVIA100F

3ロール使用しました。 富士フィルムのデジタルカメラをお使いの方ならフィルムシミュレーションでおなじみのPROVIAです。 PROVIA100Fを使ってみて初めて、フィルムシミュレーションの色再現性の高さにびっくりしました。 いい写りをするんですが、Kodak E100で撮りたい欲が強すぎて枚数は少なめです。

江の島。ルーペで覗くとまるでその場にいるかのよう

江の島。期限切れフィルムだったかな。

江の島。階段を降りたら海が広がる。露出の調整が難しい。

ええい、ままよ!

鵠沼海岸。雲が多くて表情がある。シャドウ部が思ったほど潰れなかった。

同じ雲を広角で。デジタルで何度も見てきた色。

この色は本当に何度もデジタルで見てきた。フィルムシミュレーションは再現度が素晴らしい。

日が沈みきって10分後ぐらいか。見た色そのままな印象。

デジタルの富士フィルムユーザには馴染みある色だと思います。是非使ってみてほしいです。

FUJIFILM Velvia50

2ロール使用。 PROVIAに続いてVelviaもフィルムシミュレーションがあるので馴染みがあります。 Velviaには2種類、ISO50とISO100があります。 まずは50から。

源氏山公園。ピントが迷子だけど、この赤を見てほしい。これがVelvia。

源氏山公園。枝の艶がVelviaって感じ。

源氏山公園。これは生で見せたい1枚。葉の立体感、太陽の光が本当に印象的。

片瀬西浜。10月だというのにこの深い青。

片瀬西浜。これまた10月。まるで夏に戻ったかのような色。

次の写真を見る前に、このツイートの写真を見てください。 これがVelvia50を使った日の空です。この秋空で使ったVelviaは何か別の世界を見せてくれました。

波のタイミング、子供たちの動きを見て、その時を静かに待った。そして写ったのはこのオレンジ。これがVelvia

慌てて構えて撮ったけど、バッチリ撮れていた。このオレンジとシルエット。Velvia

ドラマチックに写したいならVelvia。間違いなくVelvia。 少しドラマチックになりすぎるかもしれませんが、それもまた一興。

FUJIFILM Velvia100

5ロール使用。 続いてもVelvia。今度はISO 100。 Velvia50よりは彩度控えめですが、それでもVelviaには変わりない色です。

生駒山。曇った空でも色が乗るのがVelvia。

Velvia50と比較すると彩度控えめ。だけど鮮やか。

青も赤も光もしっかりと写してくれる

鵠沼海岸。随分と派手に写してくれた冬の朝。だけど悪くない※三脚使用

日が沈んで20分後ぐらい?空はこんなに赤くない。小さな灯台の小さな光も、人のシルエットも絶妙に写っている。

鵠沼海岸。日の出20分前ぐらい?富士山がピンク色に染まる。これは思っていたより優しい色合い。

江の島。湘南キャンドル。ルーペで覗くと感動する立体感。色は濃い目。※三脚使用

江の島。湘南キャンドル。芝生に写る明かりも潰れずに捉えてくれた。※三脚使用

Velvia50に比べると彩度は抑えられていますが、それでもPROVIA100Fに比べると彩度は高めです。FUJIFILMのポジは選択が難しい。

Kodak PORTRA160

3ロール使用。

暗いカフェでも何とか手持ちで。おしゃれな雰囲気。

テーブルフォトだっておしゃれに。

曇り空だろうがお構いなし。ノスタルジックな写りが良い。

鵠沼海岸。これがポートラの青。

鵠沼海岸。水面の反射も砂浜の反射も青空も特徴的な色。

砂浜の反射でこの色は想像していなかった。一番驚いた。

七里ヶ浜。中判が出す立体感。空の絶妙に淡い色。ポートラは奥が深い。

色が転んでいる気がする。

穏やかで優しい色も出せるポートラ。本当に奥が深い。

ポジと違ってスキャンで色が変わると思うのです。SNSを見ていると本当に様々。一部スキャンをやり直してみようと考えていますが、いいフィルムです。

Kodak PORTRA 400

8ロール使用。 続いてもPORTRA。160に比べるとISO感度が高いからなのか、使っている方が多いフィルムだと思います。 スキャンによってだいぶ印象が変わると思っていて、私が知っているPORTRAはSNSで見るポートラではないです。 西の方のあのお店にお願いしたら変わるのかな。

期限切れのせいか暖色気味。だけど雰囲気良し。

日常の何でもない写真を残しておきたい。

紅葉も鳥居もいい色。

ご結婚おめでとうございます。チラ見えしている肌がいい色。

ISO400もあれば飲み屋の席でも撮れる。万能。

砂浜~サーフボードに反射する光を絶妙に描いていると思う。いい。

青空と、映える黄色のサーフボード。これがKodakの色かな。

PORTRA160と似た優しい色合い。

少し色付いた雲の濃淡と立体感をちゃんと写してくれる

白飛びするかどうかのあたりがラティチュードの広さ

空のグラデーションと中判の立体感。これが醍醐味。

雲の描写がとてもお気に入り

かわいい。

手元の在庫が多くあったこともあって、PORTRA400はかなり使いました。 奥が深いフィルムだし、ポートレートも撮ってみたいです。モデル随時募集中。 PORTRA800は高くて手を出せていません。(値段が倍)

Kodak Ektar 100

2ロール使用。 言葉にするのが難しいですが、なんというかこってりな色が特徴です。Velviaのように鮮やかな色ではありません。

この赤や緑の色乗り具合がEktarの印象。

11月の朝8時ぐらい。少し暖色気味?木の色がとても好き。

ひょっとしたら秋に使うのがぴったりなのかもしれない。

前撮りを隠し撮り(許諾済)。和装でも雰囲気が出る。

夕暮れのワンちゃん。かわいい。

この光の捉え具合がとても良い。ハイライトもシャドウもいい。(期限切れかな。

台風一過、秋の夕暮れ。

PORTRAとも違うこの色の出方。特徴的だと思うのです

期限切れフィルムだったと思うので、もしかしたら参考にならないかもしれません。 ポートレートに使うにはすこしこってりしすぎな印象ですが、色を乗せて撮りたいときにはいいかもです。 これもスキャンによって変わると思うので、いろいろ試してみたいところ。

Kodak E100

8ロール使用。 激推しフィルム。大好き。ドハマリ。もう離れられない。

鵠沼海岸。夜明けの海のなんと美しいことでしょう・・・※三脚使用

鵠沼海岸。ルーペで見てほしい立体感。最高に光を捉えてくれる。

七里ヶ浜。日が沈んだあとのグラデーション。目にしたままの景色。※三脚使用

七里ヶ浜。空のグラデーション、海の色、思ったままの色。※三脚使用

鵠沼海岸。日が沈む前の南の空。淡いグラデーションが最高

鵠沼海岸。日が沈んだ後のグラデーションが最高。

鵠沼海岸。日が沈みきって暗い海岸。見たままの色。空に浮かぶ半月が見事に写っていて、ルーペで拡大して感動。

私が見た景色の色が、見たまま写っている印象で、とにかく最高。 本当に大好きなフィルム。最高。 もっと撮っていますが、E100を紹介するだけの記事を書きますので、そこで改めてご紹介します。 (追記)書きました! [blogcard url=”https://abc-photo.com/entry/kodak-e100-pentax67-review/”]

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございました。 バケペンのレビューをしようと思いましたが、レビューと言えるほどの内容を書ける気がしませんでしたので、ただひたすらに写真を貼り付けるだけの記事にしました。 バケペンを構えると周りに見られるなんて言いますが、自意識過剰だと思います。バケペンだってただのカメラです。 少しシャッター音が大きいかもしれません。ボディもレンズも大きいかもしれません。 それがどうした。 いつだって、最高の写りをしてくれるカメラです。 コロナ禍で半年以上写真を撮っていなかったというのに、気づけば500枚近く撮影していました。 立体感には眼を見張るものがありますし、何より手元に残るポジの魅力に取り憑かれてしまいました。E100最高。 来年は今年のコロナ禍で撮りに行けなかった春と夏の景色を撮りに出かけたいと思います。 さて、バケペンを担いでどんなフィルムを使おうか、どこに行こうか。 [blogcard url=”https://abc-photo.com/entry/recommend-items-for-filmuser/”]

今回紹介したフィルムのまとめ

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ABOUT ME
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アマチュアフォトグラファー
湘南で大きいカメラを振り回してる社畜|Kodak日本一周 神奈川県担当(2020)|川崎フロンターレサポ(2013~)
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